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【作品名】勇者指令ダグオン OP 【曲名】輝け!!ダグオン 【歌手】Nieve 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□ 【作品名】勇者指令ダグオン ED 【曲名】風の中のプリズム 【歌手】Nieve 【ジャンル】アニメ 【価格】¥200 □■iTMS■□
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二つ名:黒曜の勇者 名前: 詳細: ある地域に伝わる伝説の勇者。 剣のみならず、弓や銃なども自在に操り、唯一度のリスポーンもせず、出会った魔物は容赦なく切り伏せたとされる。 その他:
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第九章-第一幕- 六つの修羅門 第八章-第三幕- 第九章-第二幕- 勇者軍主力部隊は、せっかく絶命させたスプレッダー成体の死骸を 奪取し、撤退したウィルスユーザーズの本拠地を目指すため、 コンラッドの母艦、レッド・ワイズマンMk-Ⅱに総員乗船し、 敵の本拠地、ジェイル・アイランドへと乗り込んだのであった。 ジェイル・アイランド。元犯罪者達の 更正用ネットワークの総称である、 ジェイル・ネットワークを統括するための人工島である。 犯罪者を捕らえるため、元犯罪者達のネットワークを利用する事で、 この惑星アースの各国家はかなりの数の 犯罪を未然に防いできた功績がある。 その反面として、出資者の溜まり場に近いという側面も持っていて、 そこをウィルスユーザーズに見出されたのであろう事は想像に易い。 勇者軍主力部隊は島に乗り込むと、レーダーの反応を頼りに、 即座に該当する巨大な施設を発見した。相当に規模の大きい施設で、 アイリーン・マフィア近郊にあった研究施設の比などではない。 しかし、じっくり偵察などしている猶予は無かった。 しっかりと準備を整えるだけで一日。航海には更に数日。 敵に迎撃態勢の余裕を与えるだけの時間は必要以上にあった。 敵の戦力のほとんどを壊滅させているとはいえ、 未だに幹部連中を誰一人として捕縛していないのだから、 油断も何もあったものではないのだ。 というわけで、勇者軍は門番を問答無用に片付ける事にした。 「フリーズブラスター!」 「うぎゃっ!?」 「がぁぁッ!?」 知覚した瞬間には、リゼルの魔法で兵士達が吹き飛ぶ。 かと思えば、成果を確認する頃にはシルヴィアが解析機を用いて、 扉をハッキングし、あっさりと開放していたりする。 「ハッキングは便利だと思いません?」 「技術者としてそういう物言いはどうかなぁ」 納得しかねる様子で言うライナスだったが、 さほど気にしてもいないらしい。 ドアをくぐると、意外に細い道が長々と続く。 いい加減歩きつかれた所で、エレベータらしきものを発見した。 「とりあえず、2Fへと上がってみる?」 シエルの提案に全員が賛同し、何回かに分けて上へと上がった。 すると、広大なホールへと出た。 凄まじい広さであり、施設の大半が この区画のためにある、とでも言わんばかりの様子であった。 すると、いきなり六つのモニタが現れた。 まず、一つ目のモニタにはネイルキャットが表示される。 「ようこそ、我々ウィルスユーザーズの本部基地へ」 「ネイルキャット!」 ジルベルトとソニアが構えた。 「私と決着を着けに来たのよね? 私もそうしてもらいたかったから、 スプレッダー成体に付いてた発信機を敢えて無視したの」 二つ目のモニタにはアイズオウルが表示された。 「ネイルキャット! やはり手前ェ、裏切っていたのか! 敵をわざわざこの本部へ呼び込むとは何を考えてやがる!」 「私はいい加減勇者軍相手にジリ貧の勝負はごめんだってだけよ。 他意は無いから安心して。 私が用があるのはそこの女と坊やだけ」 と、ジルベルトとソニアを、モニタの向こうから指差す。 「結局私怨かよ、好きにしやがれ!」 三つ目のモニタにはハンドドッグが表示される。 「そう。アイズオウルの言う通りだ。我々は各々の目的のために 共闘しているに過ぎない。そして私の最優先はそこの姉妹だ」 レイリアとエイリアを指差すハンドドッグ。 「レイリア=ルスト、及びエイリア=ルスト。 貴様等が主力として動かなければ、私の父が率いる医師会は、 メシア・ウィルスに対する手柄を独占出来ただろう。 その貸しを、今お前達に勝利する事で返させてもらうぞ」 「そんなのあたし等の知った事じゃないもんね!」 「自分の功名心が最優先とはな……俗物め」 「俗物結構! 俺もちょうどいい機会だ! 親の借りは子で返す! こっちに来いや、ライナス=ジーニアス!!」 アイズオウルも便乗する形で宣戦布告する。 「いいだろう。母さんへの冒涜は許さない!」 ライナスも売り言葉に買い言葉。戦闘態勢に入った。 すると、四つ目のモニタにはレッグホースが映った。 「私怨結構。私も恨みがある者がいてな。 我が管理する部屋に来てもらおう、 シルヴィア=スターリィフィールドよ!」 「私に何の恨みですか?」 「貴様の祖母が導き出したスーパーマシンノイドの理論のせいで、 我が祖国、マクスフェル王国は崩壊したに等しい! その所業に対する恨みは貴様で晴らさせてもらうぞ!」 「そういえば決着が済んでいませんでしたね……お受けします」 シルヴィアの目つきが変わった。こちらも戦闘態勢だ。 五つ目のモニタにはブレインフォックスが表示される。 「では、私はテディ=カレンの相手をしましょう」 「ブレインフォックス! 今度こそ決着だ!」 「スプレッダーの生物兵器化手術は終了しています。 あとは起動のための最終自動チェックを残すのみとなりました。 そのための時間稼ぎ……せめて縁者たる レイクリッター財団所属の 私の手によって行わせていただきます。お覚悟を!」 「笑わせるな! 待っていろよ!」 そして六つ目のモニタには、当然の如くハートレオが映る。 「それぞれの目的のために動くか。 道理だな。我輩もそのためにここにいる。 ならば、私がユイナ王女を指名するのも、いわば道理か」 ユイナ姫がチトセの上で槍を握った。 「決着を着けようというのですね?」 「それもありますが、あなたとの決着というのならば、 相手は我輩でなければなるまい。来るが良い。ゲート、開放!」 ハートレオの指示により、六つのゲートが出現、それが開いた。 その先はそこそこ長い通路で、奥に個室らしき場所が見える。 最初に動いたジルベルトをソニアが追い、 ユイナ姫が、ライナスが、テディが、レイリアとエイリアが、 シルヴィアがそれぞれ違う方向のゲートへ走る。 「私達も追うのだ!」 ジークがライナスの援護に入ろうとしたところで、 ハートレオの言葉が続いた。 「そうはいかんよ。せっかく君達も来てもらったのだ。 せっかくなので、我々の研究部の成果を見ていくといい」 ズシン! ズシン! ズシン! スプレッダー幼生体らしき生命体が三体、その場に出現した。 しかし半ば機械化されており、 かつての禍々しい面影を残しながらも、 より鋭角的な生体兵器と呼ぶにふさわしい様変わりを遂げていた。 「メカスプレッダーの幼生体。数少ない成功例よ」 ブレインフォックスが自慢げに語る。 「くっ! 仕方ない! 我々は足止めだ!」 ジークがやむなくメカスプレッダー幼生体へ目標を切り替える。 今残っているのはシエルを筆頭に、ジーク、コンラッド、 リゼル、メイベル、ラティシアの六名。 サブメンバーしかいないが、何とかやってのけるしかないだろう。 メインメンバー達の無事を信じるしか出来ないのだから。 それに機械化したとはいえ、所詮は幼生体。 勝機は充分以上にあった。 戦端を切り開いたのはジークだった。 「うおおおおおおおおッ!!」 がこん!! 自慢のパワーで斧を叩き込む。 「ボルトコンダクション、全開!!」 成体を瀕死にまで追い込んだジークの奥技が、再び炸裂し、 電子機器に重大な異常をきたす事に成功した。 どうやら最初から出力全開で戦う事で決まったらしい。 コンラッドもそれに倣い、二体目をリールで拘束する。 「パブリックエグゼキュージョン!」 拘束状態から弓の乱射が叩き込まれる。相当のダメージだ。 「今だメイベル! 突っ込め!!」 「うん……!」 メイベルのスカーレット・アーマーが火を吹いた。 「アフターバーナータックル……!」 そのまま跳躍。アフターバーナーで再加速し、猛突進を行った。 がごん! 鈍い音と共に音速の鉄塊となったメイベルが激突した。 重量がトン単位のメカスプレッダー幼生体でさえ、 その突進に大きく揺らぐ。 衝撃に耐えかねて、くず折れるほどの衝撃だったようだ。 ふらふら戻ってくるメイベルを、コンラッドが何とか受け止めた。 「あうー……目がチカチカします……」 「おーし、よくやった!」 一方のラティシアは面目躍如とばかり、シエルとタッグを組んで 猛攻撃と攻撃魔法の乱射により、三体目を追い詰めていた。 「キシャァァァァッ!」 「プラズマシューター!!」 がつっ! ばぢっ!! がこん! どがッ! 猛乱撃の末に、あっという間に幼生体の動きが鈍くなる。 三体共、あっさりと追い詰めるが、決め手にはまだである。 長い詠唱をしていたリゼルが、呪文を解放した。 「クロス!」 どがん!! 地面を手で突くと、地割れが起こり、床が隆起し、尖った破片が、 三体のメカスプレッダー幼生体を刺し貫いた。 「アイアン!」 続いてリゼルが手を掲げると、空中に巨大なつららが大量に現れる。 いずれも串刺しのメカスプレッダー幼生体三体の真上だ。 「メイデン!!」 ざしゅざしゅざしゅッ!! リゼルが手を掲げた手を振り下ろすと、つららが全て落下し、 メカスプレッダー幼生体三体を、上下から串刺しにした。 致命的ダメージとなったのか、三体とも動かなくなった。 「ふうぅ。何とかなりやがるモンだな」 コンラッドが警戒は解かずに、言ってのけた。 「そうはさせんぞ!!」 直後、エレベータから、非常口から、 通気孔から、六つのゲートから、とにかく様々な場所から、 ウィルスユーザーズの兵士達が飛び出てきた。 前回の乱戦で捕縛しきれなかった大軍の一部がまだ残っていたのだ。 「なるほど、道理で今までロクな迎撃が無かったわけだ」 と、納得顔でラティシアが言う。 「そんな事言ってる場合じゃないでしょ! みんな怪我してるのに!」 確かにラティシアも、そしてジークもコンラッドも、 メカスプレッダー幼生体との戦闘の最中に反撃で傷を負っていた。 リゼルもわずかだが怪我をしているし、メイベルに至っては 自らの技のせいで前後不覚という感じでふらふらしている。 「ちょっとじっとしてなさいよ……マスター・ヒール!!」 きぃぃん―― 甲高い音と共に、全員の傷が瞬時に全快していく。 ふらふらしているメイベルが一番視覚的に分かりやすく、 すぐに構えを直した。もちろん他の者も同様だ。 「ノエルと一緒の技か? シエル」 「父さんの技だもの。似たような兵種なら使えて当然よ」 お互いを見て笑うラティシアとシエルだった。 「かかれぇ!!」 ウィルスユーザーズは回復魔法を脅威と見てとったか、躊躇せずに 攻撃命令を出し、すぐに攻撃行動に移った。 「よっしゃ、もうひと暴れすんぞ! こっからが本番だ!!」 コンラッドが檄を飛ばす。 「勇者軍特務戦技教導隊指導要項21番『鎧袖一触』!! この程度の数の雑魚にやられるんじゃないぞ!?」 「はい!!」 ラティシアも檄を飛ばし、メイベルが応える。 「メインメンバーが戻ってくるまでに 片付けるつもりでやりましょう!」 リゼルの気迫も通常とは違う。大本番なのだから。 「うむ、上等だ!! 全軍、迎撃!!」 ジークの指示により、本部基地2Fでの防衛戦が始まった。 一方、各メインメンバーは全員、それぞれのゲートに入り、 結構な通路を走り、それぞれ戦いを迎えようとしていた。 <第九章-第二幕- へと続く>
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勇者の病気 2008年8月13日さるこ ◆2wpxqTQRaY 2008年8月23日紅切姫 ◆JXG5.qfUh2
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魔女と勇者 機種:iOS,3DS 作曲者:PANICPUMPKIN(みそか) 開発元:RSF 発売年:2012 概要 勇者と、メデューサにより石に変えられてしまった魔女を操作し、敵を倒して進んでいくタワーディフェンス系アクション。 『マイケルクエスト』等のFLASHでも知られているSikamako氏が制作を担当しており、8Bitテイストのグラフィックとシンプルなゲームシステムが特徴になっている。 ファミコン風の収録曲はすべてフリー素材曲であり、PANICPUMPKIN(みそか)氏のHPでいつでも試聴することが可能である。 収録曲 曲名 作・編曲者 補足 順位 みんなでやまのぼり みそか タイトルスタッフロール ようせいはうす データセレクトステージセレクト クリア1 勝利ファンファーレ ゲームオーバー1 敗北ファンファーレ はなやかなおうきゅう おみせ 子竜の背にのって デモシーン ぼうけんしゃのたびだち STAGE1など(ボス登場前) もやしつくすぜ STAGE1など(ボス登場後) ちからをだしきれ STAGE4など(ボス登場前) わざわいのびしゅ STAGE4など(ボス登場後) けっちゃくをつけるぞ STAGE8など(ボス登場前) 流動要塞ゲル STAGE8など(ボス登場後) とりでのおきて STAGE17など(ボス登場前) にげろにげろにげろ STAGE17など(ボス登場後) かいじゅうあらわる STAGE20 これがあのきみなのか メデューサ戦 ダウンロード46位 おたまじゃくしのうた エンディング PVその1
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使い魔は勇者-1 使い魔は勇者-2 使い魔は勇者-3 使い魔は勇者-4
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第二十章-第五幕- 反逆の少女達 第二十章-第四幕- 第3部 序章-第一幕- 勇者軍主力部隊は、グロフィス・イグジスターの 最終奥技の弱点が展開時間の遅さにある事に気付き、 人海戦術による波状攻撃をかけ、遂にロバートの持つ 人業魔神剣ギガスカリバーにより、大勢を決した。 後は、とどめを刺すだけである。 グロフィス・イグジスターを追い詰め、 いざ、とどめという時だった。 「うっ!?」 その時、ストレンジャーソードから 聖剣エンジェルランプが弾き出される。 ぱきぃぃぃぃん! あまりのエネルギー量に刀身が耐えかねたのだろう。 聖剣エンジェルランプは木っ端微塵に砕け散った。 ストレンジャーソードに纏わり突いていた 呪鞘カオスリキッドの効力も底を尽いている。 「ちいッ、切り札が!」 「……いいや、ここからは俺の出番だ!」 エリックが前に出て、もがき苦しむグロフィス・イグジスターの 下半身を思い切り杖で打ち据え、粉々に打ち砕く。 ニノンの翼を強引に引き千切り、自らの手に奪還した。 「我が家宝は返してもらう!」 自己再生させるために、翼は一時しまいこむ。 「子に手を出される時の親という生き物が、 どれだけ苛烈で残忍かを、貴様は思い知れ…… ヴァリアブル・スピード・オーバー・ヒール!!」 上半身に治癒魔法をかけるエリック。 「エリック殿! 何をしておるのじゃ!? それでは再生するぞ!」 アンリが制止するのを手で止めるエリック。 「これは治癒能力を過剰に引き出す禁断の魔法だ…… 過剰に治癒能力を引き出された生命は、やがてその力に 耐え切れず、己が再生能力の高さ故に圧殺されるのだ! もっとも、大勢に使えばただの治癒魔法止まりだがな。 対象が少なければ少ないほど『過剰治癒力』は上昇する」 「おがああああああああああああああッ!!?」 感じたこともない苦痛に、一層もがき苦しむイグジスター。 一瞬で傷が治り、それがより深い傷に変貌していく。 まさに悪意意外のなんでもない、狂気の魔法であった。 「負の感情の具現化生命体だか何だか知らんが、 俺の子に、勇者軍の子に手を出した愚を死ぬまで呪え!」 その怒りと憎しみの深さに、エナやマリーは戦慄さえした。 これが人の親の恐ろしさだというのだろうか。 それと同時に、底知れぬ悲しみも理解できた。 だとすれば止めるにあたわず。むしろ推してやるべきだろう。 それで彼の悲しみが、いくらかでも報われるなら。 「待て、おっさん」 と、そこにエンジェルランプを失ったロバートが割り込む。 「何故止める、ロバート。お前も想像してみろ。 産まれたばかりの弟を同じ目に遭わされたらと考えてみろ。 お前は俺を止められないはずだ」 「いいや、止めるね。こいつには一時の死すら温い」 ざすっ。 軽くだが、ストレンジャーソードを突き立てる。 「何をする気だ、ロバート!?」 「悪党には悪党の報いがある……!」 ロバートもまた、狂気の笑みを浮かべる。 グロフィス・イグジスターはもはや抵抗する気力も無い。 「貴様の力という力を剣で吸い取り、この剣をまた違う形に進化させる。 そして貴様の……イグジスターの同胞殺しという汚名を塗った上で、 全てが終わる時にその愚かさ加減を全世界の人間に晒した上で、 苦と惨と悲を絡めて地獄に落としてやる……!!」 「相も変わらず性格の悪い……」 よくもまあそんな面倒な処刑方法を思いつくものだと呆れるエリック。 「反対なのか?」 「賛成に決まっているだろうが! やれ!!」 「おっさんならそう言うと思ったぜ!」 「ぐおおおおおおおあああああああああッ!!?」 ストレンジャーソードがグロフィス・イグジスターの存在を吸収し、 黒く、禍々しく、おおよそ剣というより取っ手の付いただけの牙、 という趣がぴったり似合う、魔性の装備が出来上がった。 「マリー! カオスリキッドを貸せ! こいつを封印する!!」 「お……おお? 分かった!」 慌ててマリーはカオスリキッドを展開し、新たな剣を包む。 すると謎の剣の負のエネルギーが自動的にカオスリキッドに流れ込む。 「これはどうした事だ?」 訝るマリーに、アンリ姫は怪球ミームで解析を行う。 「そのままでは暴走しかねない負のパワーに満ちておるようじゃ。 しかし、カオスリキッドがその受け皿となって、 結果的に封印という形を取ってくれておる。 なおかつ、カオスリキッドのパワーチャージも出来るのじゃな」 感心したように言うアンリ姫。 後方で聖杯ライブチャージャーによる回復を行っている ローザはロクに聞いていないが、概ね全員納得した。 「で、その剣の銘はどうするつもりです? まさか、そのままストレンジャーソードとは呼べませんよ?」 「おいおい考えておくさ。次に使う時までにな」 アイゼンカグラのツッコミは華麗にスルーする。 「では、これにて本作戦を終了しましょう。 これからはイグジスターの識別装置を量産し、 各国と協力、連携してイグジスターを追い詰めなくては…… アンリ姫、あなたのその装置が鍵ですよ」 「うむ、承諾したのじゃ!」 ウォルフ王子の宣言でロバート救出作戦は終了となった。 「それじゃ、落ち着いたみたいだし、私は行く」 「ちょっと待ってイノちゃん!」 イノがそのまま立ち去ろうとしたのをレオナが止める。 「何? 私は勇者軍には入らないと言ったはず」 「そう! それ! だからあたしがそっちに入るッス!」 「何ぃぃぃぃッ!?」 ローザとマリーが揃って仰天した。 「ちょっと待て、何をお前勝手にやめるって!?」 「ロブ! 止めろ! これは立派な反逆行為だぞ!」 「ああ、いいぜ。貴様がそうしたいならすりゃいい」 ロバートは止めるどころかむしろ煽る。 「隊長いい奴ッス! じゃ、あたしはこれで! 今までいっぱいお世話になったッス! 今度会う時も敵じゃない事を祈ってるっスー!」 「い、いいの? ちょっと、レオナ?」 「いいからいいから」 珍しく慌てるイノに対し、笑顔で引っ張るレオナ。 「せめて動機を聞かせなさい、レオナさん!!」 ウォルフ王子がなおも止めるが、ロクに聞かずに離れて行く。 「隊長、何故止めないんだい?」 カイトが一応、ロバートに確認する。 「俺が誰だか忘れたのか? 俺は反逆の使途だぞ。 これがあいつの反逆だってんなら、 俺はそれをとにかく全うさせてやるだけだ」 「なるほど……火に油とはこの事で……」 苦笑するカイト。 エナはおずおずと、ヴァジェスに語りかけた。 「ヴァジェスさんも何で止めなかったんですか?」 「いや、俺は一応名目上は部外者だし。 別にカレン家に関わる事じゃねぇからなぁ。 最終的な裁量は、あくまでメインメンバーにあるし、 ロバートはああ言ってるし。あんたは?」 「止めようとしたのをクロカゲさんに止められたんです」 「ほう……どういう事か聞かせてもらおうか? クロカゲ」 「我……ミーム……通じた。我……見えた。 レオナ……イノ……かばう……動き……多い! レオナ……イノ……気に入ってた……止める……無駄!」 「それがニンジャなりの見方か」 ヴァジェスは少し笑う。 「でも、寂しいですね……あの人、ロバートさんを除けば、 私の最初の戦友だったんですよ。なのに……」 「何も今生の別れでもあるまい。泣くんじゃねぇ。 それにレオナの気持ちは少しだけ分からんでもねぇ。 たぶん、放っておけないツラと雰囲気持ってたんだろ」 「放っておけない?」 「そう、放っておけないんだ。それを反逆と呼びたきゃ呼べよ。 むしろ反逆の毒を纏った奴だから、嬉々として受け入れるだろ。 それがロバートの大器だ。今なら俺にも分かる」 「……ふうん……」 不思議なものを見るように、ロバートを見つめるエナ。 エリックは一人騒ぎには加わらず、レオナの動きも黙認した。 「まずは終わったよ、フォルテ、ゼブ、セティ」 一人呟くと、ようやく彼は少しだけ涙を流した。 涙は流し尽くしたはずなのに、悲願が達成されるとこの始末だ。 その情の脆さを悔しく思い、そしてまた泣いた。 「こんな所に墓なんか作ってやらないぞ……ロフ。 お前の墓は、ちゃんと妖精の森に建ててやるんだからな」 虚勢を張り、決意を固め、エリックは一人、歩き出す。 愛する妻と、残った子が待っている己の故郷へ。 そしてアンリ姫を除く各々が己の居場所へと戻り始めた。 アンリ姫は識別装置量産の指揮を執らねばならないのだった。 「エナ、早く来い!」 そしてロバートはエナを約束通りに迎える。 「俺達は遊軍として世界中を動き回るぞ。 イグジスターを見かけたら近くの部隊に救援を要請しつつ駆逐。 また気ままな二人旅が始まるってわけだな」 「二人と一匹です」 「にゃー」 ずっと隠れていた猫のポメが姿を見せる。 「お前、今回目立たんかったな?」 「ふぎー!!」 怒って爪で引っ掻こうとするポメを受け流すロバート。 「ふはははは! 再開早々飼い主に牙を剥くか。 本当に貴様は面白い猫だな、ポメ!!」 さっきの狂気とは裏腹に、猫を撫でる顔は本当に穏やかだった。 「じゃ、行きましょうか」 「おう!」 二人は、またどこへともなく歩き出した―― 来たるべき新たなる戦いへ向けて。 そしてどこか遠く。 イノとレオナは道すがら喋っていたりした。 「……勇者軍にいれば高給優遇は確実だったのに。変な人」 「イノちゃんは放っておけない感じがするんスよー。 これって、一種の宿命って奴じゃないッスかねー?」 「宿命、ね……なら、いっそ作ってみようかしら」 「何をッスか?」 「第2の勇者軍的軍閥プランをもっと具体的に、ね。 同等のメンバー構成に、資金源となるスポンサー、 活動理念と活動区域の保障調停に、各国とのパイプ繋ぎ。 私とあなたの実力があれば、きっと何だって出来るもの。 期待してみる。お願いだから応えてみせてね」 「はいッス! 勇者軍にこのままいるよりずっと面白そうッス!」 二人の少女は反逆の毒を抱いたまま笑い、夢を語った。 それが古より決められた運命であったかの如くに―― <第3部へ続く>
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第二十七章-第三幕- 世話焼きイシター 第二十七章-第二幕- 第二十八章-第一幕- 勇者軍主力部隊は、傭兵都市マクスフェル・シティにて 懸命にエリミノイド相手の防衛戦を繰り広げていたが、 ヴァジェスは聞きつけた女性の悲鳴を見逃す事が出来ず、 テディを背に乗せ、ワイバーン形態で急行したのであった。 「ちょっとあんた達、どこ行くの!?」 シエルが怒鳴ってヴァジェス達を制止しようとしたが、 既に彼等は空の人である。聞こえはしない。 「女の悲鳴が聞こえたらしい!! 俺達はここを支える! あいつらが行けばいい!」 ギースは状況を察して声をかけてやると、 シエルは対応を諦め、すぐに市街地の防衛に戻った。 ヴァジェスはテディを乗せたまま飛行していた。 「ヴァジェス! 方位は!?」 「安心しろ! 距離まで正確に分かる! こっちだ!」 ヴァジェスは一気に降下し、声の発生地点へ移動した。 低空からすぐに見えた。三つ編みの女性が槍を握ったまま、 片腕をかばいつつ、エリミノイドと戦闘している。 「戦っている! 傭兵か!?」 「違う、アレは――」 ヴァジェスはその女性を見て一瞬戸惑ったが、 すぐに逡巡をやめ、フルスピードで突撃を敢行する。 エリミノイドが更に大勢で女性へ攻撃を仕掛けようとしたのだ。 「させるかぁッ!!」 ヴァジェスの爪が振るわれる。それだけで 多数のエリミノイドがバラバラに吹き飛んだ。 「イシターっ!!」 「その声、その御姿は……」 女性も気付いたようで、堂々と立ち上がった。 「フェイトさん! フェイトさんですよね!?」 「知り合いなのか!?」 テディは驚愕していた。長いこと一緒に住んでいるが、 自分の周囲や勇者軍以外の知人がいるとは知らなかったのだ。 「三十年以上ぶりぐらいだが、やはりお前か! イシター! いや、イシュタリア=リヴァイアサン!!」 「はい。久々に会いたくなり、ここ数ヶ月の間、 ずっとフェイトさんを探しておりました!!」 イシュタリア=リヴァイアサン。通称イシター。 かの水竜王リヴァイアサンの愛娘であり、 現状は人の姿をした立派なメタモルドラグーンである。 「馬鹿! 何故ドラグーンのまま戦う! 無理が過ぎるぞ、イシター!」 「小回りが利きますので……今お守りします、フェイトさん!」 イシターは槍を鋭く振り回し、エリミノイドを薙ぎ倒す。 「一人で何が出来るってんだ! 無理するんじゃねぇ! テディ! 詳しい説明は後だ! 援護! 援護だ!!」 「わ、分かった!」 慌てたようなヴァジェスの剣幕に押されて、 テディもイシターの援護に入る。 ヴァジェスも建物を極力破壊しないように気を遣うため、 ドラグーン形態に変身し、鎌を振るって戦う事にした。 ……それから二時間ぐらいが経っただろうか。 エリミノイドが膨大な数、配備されていたために 思った以上の時間を費やし、想像以上に消耗した勇者軍だったが、 何とか市街地と、一般人、傭兵、それにイシターを守り通した。 「はひー、はひー、はひー……」 「……疲……」 始終動き回ったせいで、特にギースとゼクウは息が上がっている。 その二人は適当に休憩させておいて、 ヴァジェスはとりあえず、イシターを連れて帰ってきた。 「おう、無事だったな!」 「まあ、な」 コンラッドのねぎらいを素直に受けるテディ。 その後ろにいるイシターを皆、不思議そうに見つめていた。 勿論、初対面だからに決まっているのだが、 何よりヴァジェスにくっついて、離れようとしないからである。 「……誰?」 至極もっともな質問をルシアとドルカスが、異口同音で口にした。 「フェイト=ヴァジェスⅡ世……すなわち俺のお守役でな。 イシュタリア=リヴァイアサン。イシターと呼んでやってくれ」 「イシターです。いつもフェイトさんがお世話になっています」 「リヴァイアサン?」 セシリアが聞き覚えのある名前を聞いて、驚く。 「そう。あのリヴァイアサンの娘で、次代の竜王の守役なんだとよ。 あのナーガの野郎の差し金なんだが、こいつは悪い奴じゃねぇ。 それだけはこの俺が、親父の名にかけて保証するぜ」 「まあいいけどね。で、イシター? 私等の旅は危険よ。 大人しく待っていた方が身のためだと思うけど?」 「昔みたいにフェイトさんのお世話を焼きたいんです。 だから、一緒に行かせていただきます。こう見えても、 人型形態での武術の心得も、相応に持っていますよ?」 と、今度は棒を取り出して、見事な型を見せるイシター。 「世話焼きたいって……俺はガキかっつーの。 あと、俺の事は出来るだけヴァジェスって呼べっつーの」 「はい、ヴァジェスさん。あと襟が立ってますよ」 イシターはいそいそとヴァジェスの服の襟を丁寧に折る。 放っておいたらネクタイぐらいはかけそうな勢いだ。 「だーかーら! そういうのをやめろと!」 「駄目です! みっともないところを勇者軍の皆さんに 見せるわけにはいきませんからね!」 「ぬぐぐ……このおせっかいめ!」 困ったように唸るヴァジェス。こちらはこちらで 放っておいたらブレスぐらい吐きそうな勢いだ。 「とまあ、そういうわけでこいつもついてくるらしい。 悪いが、皆で色々と守ってやっちゃくれねぇか。 こいつが怪我すると、こいつの親父がうるさくてな?」 ヴァジェスがしょうがなしに皆に頼み込む。 「よろしくお願いします!」 イシターが頭を下げると、ひとまず全員が 歓迎の意思を示し、自己紹介をしたりするのだった。 「しかし、意外だな、ヴァジェス」 「何がじゃい」 ぶっきらぼうにテディへと応じるヴァジェス。 「お前にああいう、いい人がいたとはな。 初めて聞いたし、たぶん母さんも知らんだろう」 「ただおせっかい焼きなだけだ。誰がいい人か。 アレとくっつくと言った覚えは無い」 「くっつかないと言った覚えも無かろう? 竜王の息子というのも、難儀なものだな。 いちいち立場や立ち位置を気にしなければならんし、 色恋沙汰も自由に出来んときたものだ」 「分かってるんならもう黙ってろ。 実際はこっちが守役も同然なんだぞ。頭が痛ぇ」 肩をすくめ、テディはヴァジェスの傍を離れた。 「で、これからどうする?」 ライナスが言うと、コンラッドが案を出す。 「メイベルを迎えに行こう。アイリーン・マフィアへ行くべきだ。 守りの要のあいつがいれば、まあそれぐらいで戦力は充分だろうな。 大体、既に結構な人数が集まってるとは思うし、よ」 ゼクウ、ギース、イシターを見ながらコンラッドが考えを述べた。 (分かったのー!) それをジルベルトが承諾したので、方針としてそう決まった。 他のメンバーが物資の補充も行ってくれたので、 準備は万端である。勇者軍はレイクリッター・タウンを迂回し、 アイリーン・マフィア本部施設へと進路を向ける―― <第二十八章-第一幕-へ続く>
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二つ名:藍銅の勇者 名前: 詳細: 勇者と魔王がゲームの駒だと知りつつもそれを止めようとせず、今だ魔王が増え続ける意味を探して世界を観察し続ける観察者。最近魔界に帰れなくなった魔王を拾った その他:
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二つ名:青翼の勇者 名前:アモル・ベルナール 詳細: かつて聖界で行われていた天使を人工的に作る実験で作られた少女。元は普通の少女だった。研究が廃止になると同時に廃棄されそうになっていたところで女神に神託を受け勇者になった 【設定】 本名:アモル・ベルナール 一人称:私(わたし) 二人称は基本さん付け 年齢は14歳、身長は150無い程度 【出自】 生まれは閑散とした田舎村 魔力が他の子より多かったため、6歳の頃国の研究施設に連れて行かれる その時に家族とは離れ離れになっている 13歳の頃研究所の事故により重体になるが、その際に天使化の兆候が現れる それから数ヶ月、研究の廃止が決定し、研究対象も廃棄されることになった 廃棄当日、女神から信託を受け青翼の勇者となる 【故郷】 オーヴェロー(Auverhô) 少し標高が高いところにある小さな国 寒暖の差が激しく多種多様な植物が自生している 名産品はぶどう。自国のぶどうを使ったワインやアグリーダなどを作っている サン=ヴァジャル(Saint-Vager) オーヴェローの西のほうにある村 村をあげてぶどうを作っている。国でも1,2を争うほどの名産地 ぶどうとは別に桃も作っている。ジャムにすると鮮やかなワインカラーになる珍しい種 【天使化、青い翼について】 天使化の影響で魔力の吸収が速く、そのままで居るとキャパシティをオーバーしてしまう オーバーさせたまま放置するとよからぬ事が起こると危惧した研究所がオーバーした分の魔力を放出、拡散する機構を作成、設置した 青い翼はその放出した魔力でできた副産物 【行動】 勇者になりたての頃親身にしてくれていた研究員に先立たれ、行く先々で天使と崇められ、人間不信に陥っていた時黒い天使に会いもう一度人と会う勇気を貰う その時に授かった小さな青い水晶を大事に身に付け、次は自分自身の力で黒い天使の所に行こうと聖界中を旅することになる 【戦闘関連】 運動神経などは年相応のそれなので近接などは殆どできない 魔力は天使、勇者となったときに量が多くなっている 魔法の訓練はしていない(できていない)ため魔法は現状は使えない 【交流関係】 ※更新中途 災の魔王:上述の黒い天使その人。青翼自身は彼(?)が災の魔王とは知らない 歯車の勇者:命の恩人。魔力の機構の不調により魔力飽和で倒れていたところに通りかかり命を救われる 読心の勇者:国に訪れた際に出会う。他の世界へ行くことの意義を教えてくれた。心の中で姉みたいだと思っている 【宝物】 1冊の日記 青水晶 黒い羽根 ぬいぐるみ